lilimo
さきどりキーワード
    lilimo

    火加減なしで土鍋炊飯!歴史ある伊賀焼の窯元「長谷園」とは?

    およそ1,300年前、奈良時代からの長い歴史を持ち、日本有数の古陶に数えられる「伊賀焼」。三重県伊賀市には、この伝統を受け継ぐたくさんの窯元が存在します。その中でも古くからある窯元で、伊賀焼の伝統を現代のライフスタイルに溶け込ませようと挑戦を続けているのが、1832年創業の「長谷園」です。

    「作り手は真の使い手であれ!」

    長谷園の“ものづくり”の精神は、7代目当主である長谷優磁の言葉に表れています。

    「作り手は真の使い手であれ!」の精神のもと、文明とともに進化するライフスタイルを体に感じながら、常に時代を見据えたものづくりに専念しております。
    (出典)http://www.igamono.co.jp/about/

    伝統を守ることだけに固執したり、技に溺れて無用の長物を作ったりするのではなく、常に使い手のことを第一に考えた(=現代の暮らしにフィットした)陶器を作ること。これこそが、長谷園に貫かれた信念であるといっていいでしょう。

    それでは、実際に長谷園がどんな伊賀焼の土鍋を作っているのか、紹介していきますね。

    火加減なしで土鍋炊飯ができる「かまどさん」

    1_かまどさん

    土鍋でご飯を炊けばおいしくなる——。
    そうわかっていても、行程が複雑だったり、細かい配慮が必要だったりすれば、どうしても面倒になってしまいます。

    ところが、この「かまどさん」なら火加減の必要がなく、吹きこぼれの心配もありません。白米3合なら中強火で13分間、ただガスコンロの直火にかけて、そのあと20分ほど蒸らすだけ。ふたを開ければふっくらとおいしいご飯が炊き上がっています。

    2_かまどさんで炊いたご飯

    伊賀焼に使われる伊賀の粗土は、細かな気孔が多く、空気をたくさん通すのが特徴。そのため、土鍋がまるで“木のおひつ”のように呼吸をするんだとか。だからご飯がベタつかないんです。

    また、伊賀の粗土は熱をしっかりと蓄えて穏やかに伝えます。そのうえ、遠赤外線効果の高い釉薬によってお米の芯まで熱が通るため、ふっくらおいしいご飯が炊き上がります。

    煮る、焼く、蒸す…なんでもOKの万能調理器「ふっくらさん」

    3_ふっくらさん

    見た目も名前もチャーミングな「ふっくらさん」は、まさに卓上の万能調理器です。空だきが可能なのでフライパンのように陶板でお肉を焼いたり、さつまいもを蒸し焼きにしたり…。これひとつでいろいろなパターンの調理に対応します。

    4_ふっくらさんの調理例
    ふっくらさんを使った調理例

    特徴的なふたの内部に熱を蓄え、それを遠赤外線とともに食材の芯まで伝えることで、どんな料理も文字通り「ふっくら」と仕上げてくれる優れものです。

    5_ふっくらさん温イラスト

    ちなみに、ふたの部分は氷を入れて保冷器として使うこともできるんだとか。一器多用の工芸品ですね。

    電子レンジだけで本格調理ができる「陶珍」「陶珍菜」

    最近は、電子レンジだけで本格的な料理が簡単に作れてしまう、なんてレシピもたくさん公開されていますが、その仕上がりにちょっとがっかりしたことはありませんか?そんな人におすすめなのが、この「陶珍」と「陶珍菜」です。

    6_陶珍
    陶珍

    どちらも電子レンジで本格的な調理ができる器具なのですが、ここで伊賀焼ならではの機能性を活かすポイントがあります。使用前にふたや本体を水に浸しておくことで、伊賀の粗土に水分を吸収させておくんです。この水分が温められて熱蒸気化するので、食材はふっくらと仕上がり、うま味がぎゅっと閉じ込められます。

    7_陶珍菜
    陶珍菜

    小ぶりなサイズの「陶珍」は、少量の野菜をレンジで蒸したり、冷めてしまったご飯(白米)をチンして、炊きたてのように蒸し直すのにぴったりです。さらに、“おひつ”として、残ったご飯を保存するのにも向いています。伊賀の粗土が余計な水分を吸って、べちゃっとせずにおいしく保存してくれます。

    一方、テレビでも取り上げられた「陶珍菜」は、レンジを使った蒸し料理や焼き魚をはじめ、ガスの直火にも対応しているので、より幅広い使い方が可能です。

    ※「陶珍菜」には、ガスの直火に対応していないモデルもあります。
    8_陶珍と陶珍菜の調理例
    陶珍と陶珍菜を使った調理例

    伊賀焼の土鍋は“食材をおいしくする力”を秘めている

    長谷園の伊賀焼土鍋、いかがだったでしょうか?
    伊賀の土は、細かな気孔ができるという特徴があり、これが伊賀焼ならではの遠赤外線効果や蓄熱力を生み出します。そしてそれこそが、伊賀焼の土鍋が持つ“食材をおいしくする力”です。

    こうした高い機能性を秘めた工芸品であるからこそ、伊賀焼は現代のライフスタイルにも溶け込むことができるんですね。

    この記事を書いた著者
    lilimo
    lilimo編集部
    あなたの知らない「もっと」に応える情報をlilimo(リリモ)編集部スタッフがお届けします。